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どれもこれも当たり障りのない詮索‥‥‥親の仕事の内容、前の学校に彼女はいたのか、住所、携帯の連絡先やらなにやら、仲良くしてくれようと努力してくれるのは本当にありがたい。こちらもウキウキと心を躍らせて答えてしまう。クラブの勧誘も幾つかあった。とりあえずまだ決められない旨を伝えたが‥‥‥どうしようか悩みどころだ。
気づけば時刻はすっかり放課後、校庭からはいち早く運動部のランニングを始める学生、少し離れたところにあるらしい音楽室からは吹奏楽部の演奏もうじきが聞こえ始めるだろう。特に変わったところは無い普通の放課後だ。実はこのあとに約束がある、クラスの女子の一人に構内を案内してもらう。
山岸教諭によると結構な家柄の人らしい、だったらなんでそんな人物に俺を案内させるのか?尋ねてみると、彼女だけがこの1-4組唯一の文化系のしかも部活でなく同好会の人間だそうだからだ。
練習もいらない、顧問も起こらない、おまけに素直ないい子だそうだ。
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