一章 始まりの小唄

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「‥あーあー、寒いなぁ、もう」 ーー京 気品漂う昔ながらの古都 そんなことは建前に過ぎないなと本気で考えるこの男、沖田総司は自らの仕事、である巡察の最中であった。 何分雪の降る寒い夜なのだから屯所でお汁粉をたべたいなどぼさきながら部下にやや任せ気味に後方を歩いていた。 もう少しで巡察の折り返し地点。 今日も何もないではないか おかしいなどと言われるが自分には物足りなかった。 が、しかし そう簡単にはお汁粉にありつけなさそうだ、
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