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「や、安田さん?どうしたの?」
「じ、実はお客様からクレームがっ」
動揺しているのか声が上ずっている。
私はできるだけ優しい声音を出して彼女に話しかけた。
「どういうこと?落ち着いて話して」
「商品のレースに一部破れがあったらしくてっ……大変怒ってらして」
「うんうん、それで商品の交換で納得してもらえた?」
「それがバーゲン商品でうちにもう在庫がなくて……でもそちらを大変気に入られているのでどうしても欲しいそうです。今日の午後仕事終わりに取りに行くから用意しておけって……」
「わかった。他店にないか調べる。商品の品番教えて」
私は商品の品番をメモすると電話を切った。
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