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蓮の屑発言にキレたのか、笑っていた盗賊がこっちに向かって襲い掛かってきた。
「あんまなめてんじゃねーよ…お前も飼ってやろおか?ぎゃはははは!!!」
相手を内心馬鹿にしながらも、蓮は緊張していた。さっきはたしかに想像するだけで魔法が使えたが、今度はそうもいかないかもしれない。
前世では喧嘩などからは程遠い世界で過ごしていたため、経験などない。もしかしたら負けてしまうかもしれない、助けられないかもしれない。そう思うだけで脈が跳ね上がる。
鼓動がうるさくて集中できないほどに大きく鳴り響く。
今向かってきてる盗賊につかまってしまったらどうしよう。
いくら強力な力を手に入れ、転生してきたとしても中身は前世の自分となんら変わらないのだ。
記憶はあんまりないけど。
そうこうしてるあいだにも盗賊は迫ってくる。
正直怖い。めっちゃこわい逃げ出したい。
でもきっとあの女の子は今の自分よりきっと怖くて絶望の淵に立たされていたはずだ。
自分は何のためにこうしているのか、考えろ。そうすれば、怖くなんかない。
とりあえず兄貴に幼じげふんげふん少女とお馬たんと一緒に避難するよう通達通達ぅー
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