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「あー…超痛い…マジ痛い…ホントに痛い…干渉されたのとか何年ぶりだろな」
鎌を持つほうとは逆の手で仮面をさする男。
その男の周りではふよふよと火の玉のようなものが浮いている。
「先輩の仮面超へこんでます。まじざまあ」
「あん?なんかいったか」
「いいえなにも?先輩かっこいいです(棒読み)」
「やめろよ、照れるだろ」
「…ところで先輩。」
「…なんだ後輩。」
「また、僕に、確認せず、刈り取りましたね?」
「だって面倒だろ?いちいち確認なんかとんの」
「それで何回何十回何百回何千回ミス犯して僕が連帯責任取らされたと思ってるんですか!!!!」
「しらね、100回くらい?」
男がつまらなさそうにしてそう言い放つ。仮面の下であくびをしているらしい。
そんな態度に切れたらしいもう一人の男は伝票のようなもので頭を殴った。
「痛っ!?ちょ、おま、先輩だぞ!?」
「知りませんよ!ばーか!先輩のばーか!さっきの子も別人だったんですよ!?このばーか!」
「んだとこのやろ…って、マジで?他人?うそだろ?」
「嘘言ってどうするんですかこのばーか!僕は違うって言ったのに!!冥王様にどやされちゃえ!それでクビになっちゃえこのでくのぼー!」
そう言い放つと、まるでそこに最初から存在しなかったかのようにいなくなってしまった。
「でくのぼーはないだろ…って、ちょっとまてって!!」
置いてきぼりを食らった方の男は、先に消えた男同様にいなくなった。
男たちが消えた後には、先程斬られた少女の肉体も何もなく。
ただ、静けさだけが残った。
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