貴方がいつも遠くて(後編)

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彼女いない歴27年。 27歳の俺は今のところ彼女持ちになったことがない。 いわゆる非リア充ってやつだ。 だからといって、まったく女に縁が無かったかと言うとそんなこともない。 そういうのはタイミングと相性なのだろうと思う。 中学の頃は幼馴染みから改めてつき合ってくれと言われたが、なんかそいつが身近過ぎたのと、当時の俺は女の子とつき合うとかいう事それ事態に抵抗があった。 高校に行くと、なんとなく周りの環境が変わり、好きな子も出来たが、その子は俺の友達に好きだと言ってきた。 俺も別の子にアプローチされたが乗り気にならないので断った。 友達は、 「お前、 もっと気楽に考えろよ。」 と言った。 今ならばわかる。 でも当時の俺には出来なかった。 大学時代は理系の二流大学で、部活もロボット研究部なんか入ってたし、バイトもスタンドで油まみれになっていたので、女の子と接する機会はほとんど無かった。 どうにか採用もらった会社は製造業の子会社の設計部門だが、ここがまた女っ気が無い。 そんな中、きっかけはなんだか覚えてないけど千秋っていう幼馴染みと2年位前から飲み友達になっている。 こいつは中学のときバレンタインに何を血迷ったのか、つき合ってくれと言ってきたあの幼馴染み。 べつに不細工ってわけじゃなく、第一印象は男子受けも悪くなかった。 ただあの頃は俺よりでかくて男勝りな性格だったから。 しかも親同士も知り合いで ガキの頃は一緒に風呂に入ったことだってある。 要するに俺には女として見ることが出来なかったんだ。
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