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ーアレンsideー
「……………はぁ。」
今日は、ここアルセイド学園高等部で使い魔召喚の授業が訓練室で行われるので皆が浮き足立っていたが、俺はため息をついていた。
俺は属性に関しては複数所持してはいるが魔力量が圧倒的に少ない落ちこぼれと言う分類に入っている。
俺自身そんなには気にしてはいないんだが、周りの貴族たちがうるさくつっかかってくるため少しうんざりしている。
「アレン、そんなでかいため息ついてたら幸せが尻尾巻いて逃げてくぞ?」
話かけられたほうを見ると俺の数少ない友人であるギルバート=フレイムがいた。
「そんな事で幸せが逃げてくんだったら、俺不幸なやつになってんじゃねえかよ。」
ギルバート、通称ギルは火の七代貴族の一人であり、幼なじみである。
俺が落ちこぼれだと知っていてもなおかつ変わらないでそばにいてくれた友人のひとりだ。
「魔力量が少ないからな呼び出せてやっとだと思うがな。」
「使い魔召喚は魔力量じゃなくて、質で決まるからそんなに気にしなくてもいいと思うが?」
ギルの言う事は確かに正しいが、問題は呼び出すための魔力が足りるかどうかだった。
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