慎の家へ

3/4
前へ
/15ページ
次へ
「慎遅い!!」 「あぁ?普通に歩いてきたら毎回この時間だわ!!てかお前が速いんだよ、沙奈」 「私はあんたよりここまで近いから」 「あーそうですか。で?何の用?」 沙奈は家族ぐるみの仲である幼馴染みだ。 小さいときからわんぱくな沙奈に付き合わされた記憶がある。 でも中学からはギリギリ学区が違って、違う学校になったからあまり交流はなくなった。 たまにこうやって家に来るけど。 「おばさんがね、出掛けるらしいの、それで料理も作んなきゃいけないから買い出し要員にみんな呼んだのよ」 沙奈が昔ふらっと家に来たときにばったり会ってから椿たちともそれなりに話すようになった。 それで、連絡先も交換したようで今に至る…というわけか。 「先言えよなー、でもそれならおれだけでも良いだろ?」 「椿くんとかあんたよりしっかりしてるでしょう?お母さんの手伝いもよくするし買い物慣れてるでしょ。」
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

63人が本棚に入れています
本棚に追加