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――この“世界”に慣れるのには、かなり時間がかかった。
実は私はもともとはこの“世界”の住人ではなく、転生トリップというものをしてしまったらしいのだ。
しかも、この世に一人しかいないと言われる“風属性の炎を持つもの”として。
厄介なことに、全世界のマフィアというマフィアから追われ、親もソレの犠牲になってしまった。
天涯孤独となってしまった私に手を差し伸べてくれたのが――
「紅桜、話があるんだ」
この人、ボンゴレⅩ世沢田綱吉だった。
『話……?』
また厄介な話じゃないだろうな。と内心不安になりながら耳を傾ける。
「キセキの世代、というのは知ってる?」
『……あぁ、バスケ界の……10年に1度の天才が5人いる……とかいうやつでしょ?』
かなり有名だったから名前くらいは耳にしていた。
ただ、それほど興味は無かったのだが。
その“キセキの世代”が、何の関係があると言うのだろうか。
「うん。紅桜にはその天才たちがいる帝光中学に通ってほしいんだ」
『ふーん……って、は、え?』
何でそんなことを。
そう目で訴えるとボスはフ、と微笑み
「リボーンからの任務だよ。キセキの世代と接触して、あわよくば勧誘してこい。とのことだ」
勧誘って……ボンゴレの勧誘、か。
一般人を巻き込むのは気が乗らないが、任務だから仕方ない。
『仰せのままに』
こうして私の波乱の毎日が始まるのだ。
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