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白のブレザーに黒のネクタイ、そして“帝光”の紋章。
新しい制服を身に纏い、帝光中学へと向かう。
『ったく、白ってのは落ち着かないな……』
加えて今までとは全く違う街並みにあまり慣れない。
そう思いながら若干ソワソワしながら歩いていくと人だかりが目に入った。
「ちょっ……すまっせ……急いでるんで……」
人だかりの中心にいたのは金髪の背の高い男子。
『(……あ、同じ制服)』
しかし邪魔だな……と思いながら人ごみを掻き分け進んでいく。
すると……
「ひったくりーっ!」
ああ、今日は厄日だ。と思った。
本当は面倒だったのでスルーしようと思ったのだが、ひったくり犯らしき人物は丁度こちらへと向かってきていた。
内心舌打ちをしながら、ひったくり犯をひきつける。
「――退けっ!!」
ひったくり犯はナイフを突き出して来た。
ナイフを見た野次馬たちから悲鳴が上がる。
『野暮なもん持ってんな~。まぁ?』
“私には通用しないけど、ね”
そう笑い、私はナイフを持つ手に手刀を入れ、そのまま回し蹴りをぶちかましてやった。
あー、なんか清々したわ。
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