「…と、土方先生は仰いました」

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私はこの先どうなるかもわからなかったが、それでも本のページを捲った。 この本を見ると、何かしら懐かしい気持ちが込み上げてきてしまう。 それと同時に、忘れ去った自分の存在意義まで思い出せさせられる。 それは、この本が放つ光からだろうか。 普通本から光が出たら驚くだろうけど、私の脳は思考を停止したのかのように考えることをやめた。 それと同時に白くなる視界。 死ぬって、こういうことなのかな? もはやそれさえも面倒い出来事なのだが。 ―――………… 「おい、生きているか?」 「死んでますね。」 何が何だか分からないこの状況。 今だけ前言撤回するからおじさん、今だけは助けてくれ。 「んなわけねぇだろ、アホか。おい、もう一度だけ問う。お前はどこから来て、何をしていた者だ」 「戦闘体制に入らせてからそれ言いますか?この鬼畜!!」
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