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桜、きれいだなぁ。
わたしは教室の窓から咲き始めたばかりの桜を見上げてた。
「真由、今日学校終わったらカラオケでも行かない？」
順子に背中をポンと叩かれて誘われたけど、断った。
「また今度ね。これから本屋行くんだ」
残念そうな順子に手を振って、校舎を出ると自転車に乗って行きつけの本屋に向かった。
走っている途中で、わたしの横を黒塗りの高級車が通りすぎた。
高級車は緩いカーブを曲がり下っていくところで、対向車は高級車に近づいていく。
うそ、まさか、ぶつかる！？
ギギギギギギィ！ガガガガガッ！！
爆音と同時に車同士が衝突し弾けとんだ。
思わず、乗っていた自転車を放り出して、ボンネットがめくれた二台の車に駆け寄った。
同じく事故を目撃した人が集まってきて大声で叫んだ。
「救急車を早く！！」
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