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そして、君が知らずに幸せな灰になった後で、俺は今更君が好きだって――――――。
赤「大人に、なりたくないな。」
黒「いきなりどうしたんですか?赤司くん。」
赤「いや、ふと思っただけだ。気にするな。」
なんだか、大人ぶってしまったな。
赤「それより、黒子。テスト勉強はどうなんだ?」
黒「あ、はい。ちょっとこの問題がわからなくて…。」
赤「それはだな…。」
いつもと変わらない日常。これからもこうして、年をとって大人になっていくんだと思っていた。
この日からだった。どうやら、俺に訪れた悪戯は相当タチのわるいおせっかいだったようだ。
―――――――不老不死。
この日から俺は年をとらない、死なない身体になった。
黒子とはもう、かなり歳の差ができた。俺は15歳のまま。時間が止まってしまった。
道を歩いたとき。映画の宣伝ポスターを見た、女の子が言っていた。
「わぁ~。不老不死だって。いいなぁ。私も不老不死になりたい!」
「神様にプレゼントされたいよね!素敵なプレゼントだよー。」
偶然聞いたその会話。
全然素敵ではない。むしろ、最悪だ。素敵だなんて的外れ。
好きな人と時間を、共に過ごせない。死にたくても死ねない。
好きな…人かぁ。
あのときは本音を伝えられなくて冗談にして気持ちを隠したっけ。
今更だけど、片思い。
この片思いさえ、実らせてくれない。全然察しのつかない神様だよ。
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