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わかんない
花言葉なんて、わかんない
―――しょーがないから、教えてやるよ
気がつけば
あたしの隣には健太がいて
青い空の下、芝生に座りながら
あの日みたいに、絵を描いて。
―――あからさまに明るい
塔子、まるでオマエみたいだろ?―――
あの頃みたいに笑う、健太の顔が
涙で霞んで
“―――幸せになれ、塔子“
その形は、煙みたいに
ゆらゆらと
空へと、消えた
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