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「お待たせしてすみません」
通話の切れた携帯をカバンに入れて
あたしはまた頭を下げた。
「荷物、お預かりします」
優しい表情で、おじさんは手を差し出した。
たくさんの想いを詰め込んだキャリーバックは、タクシーのトランクに収められた。
「関空まで、お願いします」
車内に乗り込んで、おじさんにそう伝える
これからあたしは
夢に向かって歩いていくんだ
そう思うと、胸が高鳴って。
「了解しました」
バタンと、扉が閉められた。
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