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はい?
身近な人、ですか!
でも、そんな人
「どこにいるってゆーのよ」
「探しなさい」
久美のアッサリとした返しに、思わず笑ってしまった。
まあ、そりゃそうですよね…。
でも、身近な人か。
っていっても、あたしの周りに男なんていないんだけど!
見えない未来を想像するあたしの手に、ふと、温もりを感じて。
久美があたしの手を握り
まっすぐにあたしを見ていた。
「悔しいけど、健ちゃんも前に進んでる」
握られた手に、ぎゅっと力がこもる。
「だから、塔子も、前に進もう」
あたしを見る久美の瞳が、揺れた。
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