一本の電話から

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「今月何回目の、フレックスだ?」 げ。 ICカードをかざして開いた扉の向こうから ひと際低い声が、耳に届く。 目立たないように、こっそり、こっそーり入ってきたのに! 「す、すみません。貧血でちょっと……」 ーーー結局 家についてからすぐに寝たものの 目が覚めたときには、始業時間を1時間ほどすぎておりました。 ひきつった笑顔で、声の主に頭を下げても。 「合コン、か?」 飛んできたのは、こんな言葉。 は? 「ーーーち、ちがいます!!」 しまった。 これじゃあ図星ですと言ってるようなもんだ。 ああ、あたしってホントにバカ!!
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