一本の電話から

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あたしには不似合いすぎる、ピンク色した可愛らしいカシスをちびちびと飲みながら 部屋の中をグルリと見渡す。 さっきから歌いっぱなしの名前も知らない女。 隣の奴と話す、愛想笑いを浮かべた久美。 ………で、男4人。 久美がセッティングしてくれた飲み会。 またの名を、合コン。 やっぱ、無理。慣れない。 それにしても、このカシス薄すぎない? こういう場所ではカクテルが受けるからって、久美が勝手にオーダーしてくれたけど。 やっぱり、あたしはビールが飲みたい! 「塔子、楽しんでる?」 「――ブハッ!」 いきなり名前を呼ばれて、流し込んでいたカシスが鼻に入った。 あぁ、あたしってなんでこうなの……。
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