ヤマブキソウ

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唇が離れた瞬間 息つく間もなく体が一転して 変わった視点の先は 天井と、田辺主任の顔が、見えた。 「俺んとこにこい。 全部、面倒みてやる」 なに、この状況。 田辺主任の腕が、逃げられないように顔の真横につけられて。 もしかして今、非常に危険? まるで獲物を捉えたような目つきで、あたしを見下ろす田辺主任。 それなのに 目の前にいるこの人に、恐怖を感じないあたしは どっか 女捨ててるのかもしんない。
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