ヤマブキソウの涙

ヤマブキソウ

バカみたい

あんなに、嫌いだったのに

自分で拒んで、後悔するなんて

ほんと、バカ。

「…」

少し冷静になったあたしは、沸き起こる衝動に

ムクリと起き上がった。

……久美、起きてるかな。

床に転がっていた、今度こそあたしの携帯を手に掴んで

かけ慣れた番号にリダイヤルした。