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次の瞬間、携帯の向こうで久美の笑い声が聞こえて
緊張した糸がハラハラと切れた。
「…ちょ、ちょっとなに? 何かあったかと思ったじゃんか!」
ホッと胸を撫で下ろして息を吐く
とりあえず、無事みたいだ。
意味もなく、視界に入ったカーテンをくるくると指で回す
”……誘拐って、大げさだから”
フッと笑った
元気のない久美の声
やっぱり、いつもと様子が違う。
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