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「どうしたのよ?こんな時間に」
なかなか話そうとしない久美に、痺れを切らしたあたしが言う。
”……あのさ”
「うん。何かあったの?」
”………塔子。落ち着いて、聞いてね”
うん、なに?
あたしがそう言うと同時に、プァー―!と大きなクラクションが耳に響いた。
「え?」
久美の、息の吐く音
なに、きこえない
聞こえないよ、久美
”………健ちゃん、死んだって”
は――…
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