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プルルルルルル
プルルルルルル
朝、電話の着信音が鳴り響く。
家の主であろう廡織は、怪訝そうに家電に近づく。
なぜ怪訝そうなのかと言うと、この電話は家電にも関わらず3年に一回鳴るか鳴らないかの全く家電として機能していない電話であった。
鳴ったとしても間違い電話ぐらいなのだ。
その為か、今回も間違い電話だろうと推測した廡織は家電をスル―していたのだが・・・
プルルルルル
プルルルルルル
プルルルルルルル
プルルルルルルルル
一向に切れる気配がない。
仕方が無く廡織は家電の子機を取、耳にあてた。
廡「はい。」
?「あ、廡織ちゃんかい?!や~~~っと出てくれたんだね!お兄ちゃんは嬉しいよ!!てっきり電話に出てくれないからお兄ちゃんの事が嫌いになったんじゃないかと心配していた所なんだよ!」
子機から聞こえてくるのは、我らが零崎一賊(変態)長男【自殺志願】零崎双識のマシンガントークだった。
双識のマシンガントークを聞き流し、本代を聞き出す。
廡「で?何か用?わざわざ家電に電話してきて、「妹の声が聞きたかったー」ってだけじゃないんでしょ?」
双「うふふ。流石廡織ちゃんだね。実は、またガキが家出をしてしまっていてね、連れ戻してほしいんだよ。」
廡「またぁ?懲りないねアレも。」
廡織は家出を繰り返す弟を思い受けベ、溜息をついた。
双「連れ戻す際はどんな手を使ってもOKだよ。生きてさえいればね。」
廡「拉致OK?」
双「勿論だとも。では、宜しく頼むね廡織ちゃん。疑織ちゃんにもよろしく言っといてよ!」
廡「はいはい。」
子機を家電本体に戻した廡織は背伸びをし、まだ寝ているだろう疑織を叩き起こしに行くのであった。
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