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大阪~京都への長い道のりを乗り越えて、二人は特に何をする訳でもなく市内をブラブラと探索していた。
疑「そう言えばさ、ここら最近連続殺人が多発してるみたいだよ。物騒だよね~」
廡「疑織、目がマジになってるよ。笑ってないぞ。んでもって、微弱な殺気出てるんだけど。」
疑「・・・・そんな事ないさ!」
廡「そんな事あるから言ってんの。」
どうやら疑織は連続殺人の【殺人】というキーワードに反応してしまったようだ。
未だ微弱な殺気を漂わせているのが何よりの証拠。
疑「・・・ふぅ。やーっと治まった。でね、話を戻すけど、コレってアレの仕業じゃないかな~って思うんだよね。」
廡「あり得るね。」
廡織は例の愚弟を思い浮かべた。
廡「ちょっとその雑誌見せて。」
疑「はい。」
廡「あんがと。」
廡織は雑誌の連続殺人についての記事を読みだした。
<連続殺人鬼、今宵も現れる!>
ー一週間前より突然現れた連続殺人鬼。被害者も年齢・容姿・性別は様々。殺し方は刃物で急所をひと刺し。殺し方には無駄が無く、警察は手誰の仕業ではないかという推測を立てている。これで連続殺人の被害者は9人となるー
廡「アイツだな。」
疑「待ち伏せる?」
廡「そうしよう。夜までブラついて、夜に左京区あたりを当たろう。」
疑「なんで左京区?」
廡「右京、中京と来たら左京区しかないじゃん?しかも、家から遠い。」
疑「な~るほど。」
廡織は読んでいた雑誌を握りつぶし、通りかかった公園のゴミ箱に捨てた。
世間を騒がす連続殺人鬼に二人が逢い間見えるまでもう少し・・・
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