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そして、夜。
二人は推測通り左京区をブ~ラブラ歩いていた。
廡「今宵は月が雲にかかってるのね。これは・・・」
「「絶好の狩り日より。」」
廡織は空を見ながら何やら考えているようだ。
疑「どうしたの廡織?」
そんな廡織に気が付いた疑織は語りかける。
廡「いや、静かだなーっと思って。」
疑「確かに。連続殺人の用人で出て無いってのを差し引いても静かすぎる。猫もいないし。」
廡「考えられるのは、「ここは結界の中さ」!」
疑「誰?」
二人の目の前に突如現れたのは、全身真っ黒の服装をした細身の女だった。
「あんたら【零崎】だね。」
廡「操想術師【時宮】か・・・」
廡織は女を見やる。
「むふふ。正解。あたしは時宮計時(ケイジ)。ここはあたしの玩具箱なのさ」
疑「玩具箱?」
疑織は時宮計時から目を話さず見問うた。
「そう。毎夜毎夜あたしの玩具達がダンスをするのよ!真っ赤なベールを身に纏ってね!!」
廡「最近の連続殺人は貴方が?」
「はあ?連続殺人何て準備体操なんてしないわよ。やるならいつでも本番に決まってるでしょ!・・・さあ!玩具達!極上の獲物よ!!」
計時がそう叫ぶと、周りの家や路地から眼光をギラギラ血走らせた人間だったモノ達がワラワラと出てきた。
疑「廡織・・・、殺ってもいいよね。」
廡「私、面倒臭いからパス。存分にどうぞ?」
そう言うと、廡織は玩具を踏み台にして近くの屋根へ飛び乗った。
廡「疑織、制限時間5分なー」
廡織は懐中時計を取り出し言う。
疑「了ー解。」
疑織はブーツから仕込みナイフを出し、言う。
疑「さて、愛する廡織からの応援も受けた事だし、やりますか。あたしと廡織のランデブーの為、零崎を始めよう。」
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