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「柑菜さん、僕が君を殺しました」
青年のその言葉を聞いて柑菜はバッと青年の方を向く。
「あの通り魔はあなたなの!?」
柑菜は驚いた様子で青年に聞いた。
しかし青年は首を横に振る。
「違います。僕は神としての能力を使って、佐倉井柑菜の運命を書き換えるという禁忌に近い事をね。
君の運命を…最後を通り魔に刺されて死ぬと言うふうに」
そう言って少し不安そうに言う青年。
しかし柑菜は…
「あなた…本当に神なの?」
信じていなかった先ほどの言葉に改めて質問した。
青年は苦笑いを浮かべた。
「今聞くんだ…そうだよ、何か不思議な力でも使おうか?」
「……ううん、別にいい。その言葉一応信じてみる」
嘘を見抜くのが得意な柑菜はそこで納得した。
「何故通り魔なの?別に事故死とかでいいじゃん。大型トラックに轢かれた…とか」
「否、車の事故っていうのは轢いた方にもかなり精神的ダメージが行くんだ。通り魔はもともと起きていた物。1番影響が出にくかったんだ」
もう少し詳しく話そうか?
と聞いた青年…神だが柑菜は断った。
「それで?頼み事って何?」
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