柑菜と言う名の少女

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私の鞄を持ってくれてる優人。 こういうところが女の子にモテる理由の1つなんだろうなぁ… そんなことを頭の中で考えながら私は会話に意識を戻した。 「でも、なんでだろう…。柑菜が居なかったら僕が猫…それも野良猫に触るなんて絶対無理だよ」 「こればっかりは体質としか言い用がーーー」 「きゃぁぁ!!!!」 会話を遮るように聞こえてきた女性の悲鳴。 大体の場所はすぐそこの角を曲がった先だ。 「柑菜!!」 「…うん。行こう!」 足を止めることはなかったが私はこの時、今まで感じたことのない程の"嫌な予感"を感じていた 角を曲がった先に居たのは血を流しながら倒れる女性と、その女性に刃物を振り下ろそうとする黒ずくめの男だった。
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