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「さっさと歩け!」
自分は兵…いや、使い捨ての駒か…
少年は思う
こんな奴等…僕なら消せるのに…
少年は歩く
「ここがお前たちの部屋だ、飯と点呼には顔を出せ、いいな!」
無能な大人だ、声を張って、怒鳴れば子供は思い通りになるわけじゃない
少年は他の4人、いや5人だったか、同じ年頃の、同じ部屋に連れてこられた子供達の様子をみた
「潤…怖い…」
「大丈夫だよ、早苗ちゃん」
こんな状況で何が大丈夫なんだか、僕にはわからないけど
イラつきからか、悪態を付きそうになるも、思いとどまる、何を言っても意味がない
「こんな戦争…なくなれば良い」
威勢の良い少年は言った
「陽、無駄ですわ」
「わかってるよ、棗」
少年の方は陽、少女の方は棗と呼ばれる二人、どうやら4人は顔馴染みか、僕は…知るわけないか
「…ら…だ…?」
あれ?
おかしい、聞き取れない
ああ、夢なのか、いつもここだけ聞き取れない
あれは一体誰なんだろう
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