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「朝か…」
また昔の夢か、戦争の時…
もう嫌なんだけど
「起きておるかの、奈由」
「今起きましたよ、姫様」
奈由、僕の名前だ、とある女系一族、800年続く魔法一族の櫟家に生まれた
たまに生まれる男の子に女の子の名前を付けるのはしきたりらしい
まぁ困らないからいいけど
「そうか、シュヴァリエ本陣に出てこれるかの?」
「わかったよ、すぐに向かうね、リリスちゃん」
「うん、待ってるね奈由君」
言葉遊び、と言ったところか、呼び方でこちらの呼称と口調を変える癖がある
服を着替え…と言うより魔法で変えるのだけれど
魔法は世界に広まった学業の一つ、その魔法に重点を置いた宗教、シュヴァリエ
僕の住むエリア3から20の地区は全てシュヴァリエの国となっている
「奈由、緊急です」
「潤、どうしたの?」
「蟲です」
またか、先にそちらに向かうしか無さそうだね
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