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画面上部が真っ赤に燃えている。
点滅する感嘆符。
鼓膜破りの警報ブザー。
『停止マデ十秒、九、八……』
「ちょ、待った待った! すぐコイン入れっから。頼むから今止まんなよ」
ジョン・ネイピアはコントローラーから汗ばんだ右手を離す。
その手をコインボックスに強引に突っ込み、コインを鷲掴みにした。
「ヤバイ、間に合えコラ」
注ぐような勢いで、投入口にコインを次々と押し込んで行く。
手慣れた指使いだ。
コインを投入し終えた手は、無精髭をひと撫でしてから再びコントローラーを握った。
「よし、ネイピア君弐号機、復活!」
忌まわしいマークは画面から消え失せている。
ジョンはネクタイを引き抜き、スーツの胸元を開放した。
狭いカプセル内は蒸し風呂状態なのだ。
熱気で専用メガネが曇っている。
ジョンはその専用メガネを取っ払い、画面上の敵機の頭部に照準を絞った。
「乱射パーティーの始まりだぜい!」
親指でボタンを連打する。
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