魔法少女の夜

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 平行世界。パラレルワールド。  繋がらない世界。  そんな世界があるらしい。魔法も無い魔法少女も居ないそんな世界。  クリーチャーに脅かされる事も無く、けたたましく鳴る腕時計に悩まされる事の無いそんな世界が。  そんな世界が。少し、ほんの少し羨ましく感じる事がある。  だからといって今の生活が気に入ってない訳じゃない。  毎日がなかなかに楽しいし魔法少女達のマスターとして果たすべき義務とやらも慣れてしまえば楽な仕事だ。  クリーチャーと魔法少女が現れるようになって数十年、人々は魔法という力を手に入れた。  学者が言うには宇宙の物質がクリーチャーと共に云々だそうで。  魔法の素、魔素と呼ばれるそれは空気中に漂い人類はそれを吸っている。  そして才能ある男女が吸うと魔法の力に目覚める訳だ。  それをサポートする機関も発足され、クリーチャーに対して抵抗する。  魔法少女とマスターは数が少なく貴重な存在、国を、世界を守る砦なのだ。
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