Episode 1

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だが、姉はニコニコと笑顔で言い放つ。 「大丈夫よ。もう手続きは済ませてあるから」 「本人の承諾無しに!?」 つかまだ12月だぞ。色々と早過ぎないか。 一体どうやって…。 聞きたい事やツッコミたい部分が沢山ありすぎて、何から言えばいいのか迷う。 「まぁまぁ、大丈夫よ。ちょっと前に知り合った人にお願いして、そこの理事長に特別に入学許可して貰っただけだから」 「…じゃあ、試験は?」 「勿論無し。当たり前でしょー」 ちょい待て。 試験受けずに一般人が入るって……それさ…… 裏 口 入 学 じ ゃ ね ? 俺、自分の姉が信じられません。 つかこれ偽物なんじゃないか。 うん、そうだ。絶対そうだ。 いやぁ、よく出来てるなぁ。てっきり本物と間違える所だったぜ…。 「ま、そういう事だから、よろしくね。今更断れないし」 「え、じゃあ俺受験は…」 「しないでいいに決まってるじゃない。…もしかして、したかった?」 「いや、そういう訳じゃないけど…」 渋る俺に、姉は構わず。 「ならいいわよね」 ニッコリと笑った。 「明日から勉強するのよ。なんせあそこの学力は、 ――物凄~く高いから」 成績が中の中の中をいき続ける俺に、姉のその言葉はあまりに無慈悲過ぎた。 _
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