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そして俺達はあの転校生を見届けた後、音をたてないように注意しながらその場所を脱出。
担任のホストに文句を言われながらも平謝りをし、クラスメイトの不思議そうな視線の中自分達の席についた。
だが、俺の脳裏では先程の映像が何回も何回も繰り返し再生されて、忘れられそうもない。
最っ悪。見なきゃよかった。
「(おい、大丈夫か?)」
机に突っ伏していると、窓付近の席でチラチラと俺を見ている光太が口パクでそう言った。
とりあえず、言える事はこれだな。
「(お前のせいだ)」
「何で!?」
前触れも無く叫んだ光太に、クラスメイト+担任からのアツい視線が集中する。
ざまぁw
「遠藤、どうかしたか?」
「…いや、何でも無いです…」
うなだれる光太に内心大爆笑して、何食わぬ顔で前を向くと担任と目が合った。
が、すぐ目を逸らされ、話の流れを変えられる。
何だ…?
よく分かんねー…。
そこで、チャイムが鳴る。
担任は「じゃあ終わる」と言うとさっさと教室から出ていこうとした。
…のだが、何かを思い出したように首だけをこちらに向けて、
「後で若松と遠藤、生徒指導室な」
「「え」」
ハモる俺らに担任はニヤリと笑った。
「楽しみにしとけ」
嫌だわ。
そう、心の中で毒づいた。
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