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1時間、トイレでたっぷりと休憩した俺と光太は、その次の休み時間に何食わぬ顔で教室に戻った。
クラスメイト達からの視線が痛いが、そもそもそこまで友好的じゃない俺には聞いてこない。
代わりに、光太が色んな奴に聞かれている。
「何処行ってたの?」
「何やってたんだよ?」
「二人きりで、シてたの?」
…………何か最後に物凄く否定したい質問が聞こえたんだが…。
それでも俺は関わりたくない。
ここの奴らは言う事為す事どれも頭がおかしいからだ。
だから、光太の「助けてくれ」的な視線も無視する。
お前に託した。精々俺の分まで頑張れよ。
「いや、ちげーんだよ…」
頼りない光太の声を聞きながら、窓の外を見る。
一面に広がる青空を眺めながら、早く実家に帰りてぇなぁ…と切実に願った。
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