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なんとか宥めすかしてこれ異常の注目を阻止してからどうしたものかと悩んでいると、始業のチャイムが鳴った。
良かった、やっと救われる…。
ホッと一安心してから前を向いて、いつもと変わらない授業をうけた。
余談だが、あの転校生、頭の出来がかなり良かった。本気で苛ついた。
――――――――――――――
「……で?何かと絡んでくんの?」
「ああ…うん……」
何かとっつーか…。
先生に当てられて前に行った時とか、授業中にちょいちょいある生徒が煩い時間とか……機会があればいつだって絡んでくるぞアイツ…。
ちなみに今アイツは此処に居ない。トイレだとさ。
「そっかー…そっちのタイプが来ちゃった訳か………ま、でもいいじゃん。予想通り嫌われてるみたいだしw」
あっけらかんと笑う光太。いや良くねぇよ。
が、確かに転校生は嫌われていた。
朝のHRの時のあのブーイングは凄かったなぁ……久しぶりに見たな、あんな盛大な暴言の嵐。
「もしかしてこのまま昼休みも一緒に食いに行く羽目になんのかな…」
「それだけは勘弁だなw明らかに巻き込まれるww」
珍しく苦笑いを零す光太に「何に?」と聞きたかったけれど、転校生が帰ってきたから聞けなかった。
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