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夕「どうぞ」
私は部屋に上がってもらった陸君にジュースを渡した
陸「あ、ありがと……
何かごめんね、急に押し掛けて(汗)」
夕「ううん、別に大丈夫だけど…どうしたの?」
陸「えっと……夕紀さんが電話で泣いたのが心配で、あの後何回電話しても留守電だったから
いてもたってもいられなくなって……」
陸君はジュースを飲んだ後にそう答えた
夕「ありがとう、心配してくれて……
でも大丈夫だから…………」
私がそう言うと、陸君は突然立ち上がって私の隣に来た
陸「俺にだけは嘘つかないでよ!
頼りないかもしれないけど、力にはなるから……」
夕「………」
私は黙ったまま下を向いた
どうしたらいいのか分からなかった
ギュッ……
陸君は私を優しく抱きしめてきた
夕「ちょ、ちょっとり「泣けよ」
私の言葉を遮って陸君は続けた
陸「辛いんでしょ?
だったら泣いてスッキリしなよ!
落ち着くまでこうしててあげるからさ(笑)」
優しい声で言う陸君はやはりどこか翔に似ていた
本当はこんなことだめだって分かってる
ここで私も手を回してしまったら、嫉妬どころではなくなることくらい分かってる
私には翔って彼氏がいるって分かってる
でも私は……
止まらなかった
ギュッ!!
私は陸君がするよりも強い力で陸君に抱きついた
声を出して泣いた
かなり泣いた
陸君はただ黙ったまま私に抱きついていてくれた
そんな陸君に私は……
特別な感情を抱いてしまった
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