~ただの隣人~

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翔「優香……」 なぜここにいるんだと言った表情でニノ君は私を見た 優「私は知ってるよ! ニノ君が夕紀ちゃんのこと本当に大好きだったってことくらい!! だから……自分を責めないで」 翔「…………」 ニノ君は私の一言で全てを知っているんだと分かったのか、溜め息をついて私を見ていた 翔「……座る?」 ニノ君がそう言ってくれたので、私はニノ君の隣にチョコンと座った 翔「夕紀とは……運命を感じていた 隣の家に夕紀が引っ越してきたのも、俺が公園で1人で遊んでいる夕紀に自然と声を掛けてしまったのも 俺たちが……両想いだったのもね」 優「ニノ君……」 翔「でも違った…… 俺は夕紀の気持ちを分かっているようで何も分かっていなかったんだ」 ニノ君は両手で顔を隠した 優「……私はまだ人生で1回しか人を好きになったことがないから、そんな私に言われてもあれだけど ニノ君にとって絶対無駄じゃないと思うよ」 翔「優香…… …………ここにいていいの?」 優「えっ?」 私はよくニノ君が言っている意味が分からなかった 翔「……俺、泣くよ?」 そう言って私を見るニノ君の目はすでに潤んでいた 優「…私でよければ………」 私はニノ君の方を向き両手を広げた ニノ君はそんな私を見てフッと笑ったが、コツンと私の肩に頭をやった 翔「……グスッ…………本気だったんだ……本当に好きだったんだ…………」 優「分かってる…分かってるよ……」
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