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その子の名前は私が勝手につけた、
「ふわふわちゃん」
…猫です。
…野良の。
とにかく野良猫っぽくなくて
白くてふっわふわの猫だった。
その子が唯一の私の話し相手だった。
私が話すことを、ただただ聞いてくれていた。
たまに「にゃ。」ってお返事してくれるのが嬉しくて嬉しくて。
私は毎日ふわふわちゃんのところに通って
いっぱい話した。
そんなある日のことだった。
「…あいちゃん?なにしてるの?」
一人の男の子が話しかけてきた。
同じ施設で同じ年の
滝 透(たき とおる)くん。
タキトーっていつも呼ばれている子だった。
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