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「かわいい友達だね!」
そういって滝くんは笑ってくれた。
それから私とふわふわちゃんの周りには人が集まるようになった。
学校が終わると滝くんが私に声をかけてくれて、
他にもふわふわちゃんに会いたいという子たちも連れて
ふわふわちゃんのところへ通った。
幸い、ふわふわちゃんは野良にしては人懐っこく
みんなに甘えたりしていて…
それでも、いつも私の隣にいた。
「んにゃ。」といいながら
私のそばを離れようとはしなかった。
それが…
嬉しかった…。
私が小学校を卒業すると、
ふわふわちゃんは日に日に姿を現さなくなり
中学一年の夏にはまったく見なくなった。
…なぜかはわかったけど
考えようとはしなかった。
今も考えようとは思わない。
私の記憶の中でふわふわちゃんは生き続けているから。
私の初めての友達として。
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