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視点は変わる・・・・・
「ふざけてんのかよこれ!!あ、ありえない!!」
まったく持って同感だ、あの男の言うとおりだと私は思った。
私もこのプリントを見て驚愕し、叫んでしまうところだった、あの男に先を越されてしまったが。
何が楽しくて、こんな茶番に付き合わされなければいけないのか、とても疑問で仕方ない。
しかも、私が指定されたのは「優等生」、いつからかはわからないけど私はずっと荒れていた。
家には帰らず、夜遊びばかり、親に口を開けば怒声ばかり、ととてもじゃないが穏やかとは言えない人生を送っていた。
そんな自分にはあまりにも矛盾していて、交わることのない物だった、正反対すぎる、難しい。
「ちっ・・・・」
誰にも聞こえないとても静かな舌打ちを鳴らして、私は考えた。
(優等生っぽいアイツは不良に、そして不良の私が優等生に、なにか縁を感じるな)
こうなった以上、今までの生活を続けていたら、何かと面倒だと踏んだ私はもう一度プリントを見て決心した。
~「有嶋 結梨亜さん、これから君は【優等生】だ!がんばってくれたまえ!」~
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