薄荷の匂い

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砂浜を今、僕は歩いている。 ?「翔太遅いよ~、早く早く」 僕の名前を、一宮翔太の名前を呼ぶのは同じ大学で出会って今付き合っている彼女、島崎遥香だ。 翔太「分かってるよ」 僕の前を歩く遥香にそう言って遥香の隣に立って手を繋いだ。 そして夕焼けが沈む少し肌寒くなって来た秋の海辺を 何を話す訳でもなくただ歩く。 たったそれだけで心が暖かくなる。 静かに心が満ちてくる。 砂浜に寄せる波はまるでつづれ織り。 その波を見てバイトが忙しくて中々会えずいつも泣かせた事が頭をよぎって 翔太「遥香」 遥香「何?どうかした?」 翔太「何度も泣かせたね……ごめん」 そう言って謝っていた。
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