*プロローグ*

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今日も― 何もすることのない1日が始まる…… 「おはよう……」 僕は、誰もいない部屋にそう言った。 次に、カーテンを開ける。 けれど、何もない。 ただ、病院の駐車場があるだけ。 薄暗くて、それだけでも気が滅入りそう。 せめて、鳥くらい飛んでいれば良いのに。 でも、すずめ1羽すら見られない。 だから、窓の外に鳥が見られることを想像する。 そして、振り返って病室に視線を戻すと…… 一人部屋であるはずの俺の病室の中で、 知らない女の子が微笑んでいたんだ……。
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