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「聞いているのですか!アレク君!」
「ん?あぁ、はい聞いてますよ、先生」
どうやら、放心状態だったようだ、今は授業中。先生に指されても仕方ない。
だが、聞いていると言ったものの、何の話かはまったく把握してない。
「では問題です、ネプチューンのエネルギーを利用して、電気を発生させた物を私達は何に利用していますか?」
ああ、そうか、今はネプチューンの歴史の勉強中か、とアレクはようやく今の状況の理解をした。
「街灯や、家庭の電球とかに利用されていますね、後は自動ドアとか、今の日常に欠かせない物です」
「はい、満点の答えですね!では次の話に移りましょうか」
満点・・・か、他には軍事兵器の電磁砲や、新型の兵器やらに使われているが、この学校では習うわけがないか。
ここ、クロノーア学園は、発展都市クルスベルグの一角にある、普通の学校だ。
クルスベルグは、元々軍事的な活動が目的で発展していたという、だが外の魔物を恐れて逃げ込んできた人が大勢いたために、一つの町のような造りになったらしい。
というのも、俺・・・・アレク・レーニクスは、この都市の人間でないので、人から聞いた情報を統合してまとめた結果の中での自己解釈だ。
では、「何故軍事的なネプチューンの応用を知っている。」と聞かれるだろう。
何故なら、そんなことを実践的に行っているのはここの都市だけだからだ。他の国や町からの来訪者が知る事はない事実。
ただでさえこの都市の一般人が軍事など知らずに平和に暮らしているのだ。
一人の学生をやっている身でしかも、他国者が知るわけがないことを知っているのだから、怪しまれても無理が無い。
だから口には出さなかった。
言ってしまえば、アレクの場合、一人の学生のというのもおかしいのだ。アレクは19歳なのだから。
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