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「おい!アレク!まずいぞ、ネプチューンの力が暴走したフェイズ5どもが襲ってきやがった!とりあえず逃げるぞ!」
拠点としていた家にフェイズ5に陥った人間が大勢襲ってきた。
シルフィードにとっても初めてのケースだったようだ、顔に焦りが見える。
あまり人が寄り付かない所にこんなにも人間が寄ってくるのもおかしいし、何故フェイズ5がこんなに発生しているのかも異常だということは当時12歳だったアレクにも理解できた。
「わかった!行こう!」
アレクとシルフィードは、道なりなんか無視して、とにかく逃げた。
「おいおい、フェイズ5であの速度っておかしくねぇか!?早すぎるっての!異常すぎる!」
「追いつかれるよ!これじゃぁ!」
「チッ!まったく仕方ねぇな!やるぞアレク!遠慮はいらねぇ!」
追いつかれると判断したのだろう、シルフィードは逃げるのをやめ、剣を構えた。
「わかった!」
それに乗ったアレクもまた剣を構えた。
パッと見30人はいる、なかなか時間がかかりそうだ。
「ぐぉぉぉぉおおおぉぉぉぉおおおおおお!」
フェイズ5に陥った人間の咆哮は、もう魔物のそれと同じだった。
「どうか安らかに眠ってくれ、ホーリーストライク!」
シルフィードは、周囲の5人に向かって、光を纏った剣を一閃した。
「ぐあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁあぁぁ!」
悲鳴か雄たけびか判断がつかないような咆哮を上げて、5人が倒れた。
しかし、そこで見たこの無い光景が場を支配した。
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