第一章~鈴~

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会ったばかりの男 狂ったようにたった数時間身体を重ねただけ だけど 私はこの方を本当に好いてしまった 「おまえを身請けするための金はない・・・だけど・・・絶対におまえを誰にも渡したくない」 こんな簡単な言葉で 私は安心出来た 吉原の女である私が こんな言葉で安心するなど 本当に愚かだ 折檻を受けてる間 何度舌を噛みきろうと思ったか だけど あの方の言葉が頭を過ぎる
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