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軽快な音楽が着信を知らせる。
みなくてもわかる。
ロミオットさんからの着信だ。
彼女がいるのに他の女の子と通話だなんて、いいのだろうか。
でも、むこうが話す?っていってくれたんだから、いいよね…?
そんな、彼女への気遣いより勝っている胸の高鳴り。
女とは、そーいうものなのか。
「もしもし…」
「あ、さーちゃん。ロミオットです」
そんなの、表示にでてるからわかるのに…
知ってますよって笑いながら言った。
また通話でも他愛もない話をした。
わたしが心配してたほど、会話につまったりはしなかった。
むしろ弾んでいた。
「緊張してたから、うまく話せるか不安だった!」
「おれも。緊張してたわー。」
吐き出すように言ったロミオットさんのセリフに、どきっとした。
ペットボトルのお茶を、どきっとした気持ちを消すように飲む。
「か、彼女とはどうなんです!?」
「あぁ…」
重く、固まる空気。
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