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「なんか、意外やなーって思った。」
「……え?」
とりあえず怒っていなかったから、よしなのかな?
それでもごめんなさいともう一度心のなかで謝った。
「……や、俺の勝手なイメージでごめんやけど、
なんかちゃらんぽらんなイメージあったから。
それだけ明るくてなんていうか、いいこなんやけど。
でも思ってたよりもしっかり考えてるんやなあって」
……よく言われることだ。
明るく見える。
学校でも、ネットでも。
……でも本当のわたしは、
マイナス思考だったり、
変に冷めてたり。
ただバカみたいに笑えたらどれだけ幸せだろうか。
ただ、流れに任せて身を委ねられたらどれだけ幸せだろうか。
たとえば、明日のデートのことだけしか考えられないほど単純だったら、どれだけ楽だろうか。
たとえば……、…今話してる人ともっと近づきたいと思わなければ、どれだけ。
「……みんなが思ってるような、明るい人じゃありません。
誰より、孤独を恐れてるだけです。
孤独を恐れて、ただ笑うことしかできない臆病者です。」
「そうかな?」
ただのネットでありがちな、
調子のいいことばを並べるだろうか。
ほら、わたしはまた、
彼がわたしを励まそうとしてくれてるのを、
冷めた目でしか見られない。
「……おれはそんなさーちゃん、すきやで。」
――――…えっ?
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