最後まで

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あれから数日たって、 嘉菜は何度か俺にすり寄ってきた ある日俺はとうとう我慢できなくなって 「アンタ、なんなの。顔を見るのもいやなんだけど」 言った。言ってしまった。 今までの俺の屈辱と怒りで。 俺の指に触れた手は 抱きしめた時に感じた温もりは 全部アイツに… アイツと… 顔も見たくない。 嘘かもしれない。 嘉菜がすり寄ってくるたびに、 また嘉菜を想ってしまう。 そんな自分がいた。 本当はわかってる。 嘉菜を想ってしまう自分のことが もう1度なんて叶わない でも アンタを想ってしまう それでもいいだろ? なぁ、誰でもいいから… 答えてくれ… 俺は…
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