色魔退散!

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『ん~』と男は軽く唸った後、 「そうだねぇ、とりあえず…僕と付き合っちゃう?」 ヘラッと笑いおった。 呆気に取られて暫し沈黙。 「ぷっ!あははっ、驚いてる驚いてる、いい反応するねぇ~!」 爆笑されてやっと我に返り、からかわれていた事に気付く。 「冗談言ってる場合か!」 「えー?冗談じゃないよ、ヒドイなぁ~。」 こっちはシリアスだっちゅーのに、軽いなっノリが! 風貌も手伝って、ホストか詐欺師に見えてきた。 この男、飄々として掴み所がない感じだし… 違う意味で危け 「ん?」 急に暗くなり覆い被さる影。 それが、 『チュッ』 小さな音を出して離れた。 「…………。」 「ね?本気の証拠。」 そこには、はにかむ男のドアップ。 ぷにっと何かが当たった感触。 自然と指がそこを隠す。 「へ?…え!?な、なんで!?」 訳が解らずパニクるあたしに、 「だから本気なんだって。次逢う時までに考えといてよ?」 そう囁いて擦れ違う。 、
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