色魔退散!

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言ってる事は一々当たってるし的確だと思う。 けど何か…さ、 いつまで怒ってんだろ?しつこいな… 口調のキツさは昼間から今まで、ちっとも変わらない。 迷子になったのを心配してくれてるにしては、マジで度が過ぎてるし。 土方さんがいる安心感からかいい加減、素のあたしがムクムクと姿を現した。 「…わかってるもん。やればいいんでしょ、やれば。小姑かっつーの。」 「小姑?…どういう意味ですか?」 「何でもなーい。明日からちゃんとやりまーす。左之さん達も帰ってるみたいだし、その辺は『左之さんと新八さん』に相談してきまーす。」 山崎さんの支配から解かれた今、いつまでも命令を聞く必要はないでしょ。 精一杯の棘を含ませて、わざとイントネーションを一律にして話す。 だけど立ち上がったところで、腕をガッシリ掴まれた。 「……何やその物言いは。」 「っ!」 とうとうブラック山崎が現れて、あたしを無理矢理引っ張り倒す。 「おい、やめとけ。」 上司である土方さんの制止も何のその、前のめりで派手に転んだあたしの髪を鷲掴み…顔を上げさせた。 、
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