色魔退散!

28/35
前へ
/412ページ
次へ
とか、言ってる場合かっ! 自分が置かれた立場を忘れてたあたし。 キスされたのを見られていた事実アーンド、山崎さんにまで唇を奪われ… 油断し過ぎだろ、あたしってば!! 言い返せず口だけパクパク動かすと、山崎さんはあたしを抱きしめたままゆっくりと立ち上がらせた。 そして柔らかく微笑む。 「…自分、自覚せなあかん。」 「へ?」 「いくら藤堂はんと瓜二つや言うても…自分は……めっちゃ可愛ええ女子なんやで?…男やったら放っとかへんねん、皆隙あらばて狙(ネロ)うとるんや。気ぃつけんとその内…」 か、可愛い!? 告白めいた言葉に浮かれかけて、 「…犯(ヤ)られんで。」 一気に底辺まで落とされた。 「…や?…って………はああっ!?ちょい待て!今サラっと、ものすんごい恐ろしい事言ったよね!?それって犯罪じゃん!!何であたしがっ」 「せやから用心しい言うとるんやないかい。もし秘密知っとる幹部以外に犯られでもしてみい、藤堂はんが女子やバレたら…自分は打ち首、俺らも隠し立てした罪で切腹になってまうわ。」 ……自分らの身の保身かよっ! 言ってる事は変わらず正しいと思う。 でもさ、ちょっと酷くない!? 打ち首はあたしももちろん…ってか絶対嫌だけどさ! 『幹部以外に犯られたら』って、どういう意味よ!? 、
/412ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2281人が本棚に入れています
本棚に追加